熊本城や佐賀城本丸御殿など、昔の城を復興する動きは近年とみに活発になってきているけれど、駿府城の場合は、絵巻物以外の詳細図面が現在のところ発見されていない。その状態で「あったかもしれない」天守もどきを建てるのは「再建」じゃなくて単なる「シンボル建設」でしかないと思う。
たとえば吉野ヶ里や鞠智城の場合には、当然絵図面さえ存在しないので、イメージを壊さない程度の模擬建造物は許されるかもしれないけれど、駿府城の場合はひょっとするとこれから見つかる可能性もあるわけだし、そのときになって「あれは間違いの天守です」っていちいち説明したり、立て直したりするのはいまさらだろうし、むしろ建造物抜きの城跡散策公園みたいに整備してくれた方が一城ファンとしてもありがたい。
模擬天守を建てれば、年間約50万人の観光客が訪れるという試算があるそうだけど、偽物を飾っといて「さあいらっしゃい」ってのは、どこかの偽装事件と似てる気もするんだよなぁ。
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