2010年2月4日木曜日

町田康「浄土」


町田康の短編集「浄土」講談社文庫を読了しました。
相変わらずの町田康ワールド全開なんだけど、
今まで読んできたものよりバラエティに富んでいて、
とても楽しく読めました。

内容については深くは触れないけど、
「浄土」を直接連想させる作品はありませんww

私小説風味の「犬死」
ありそうだけど、現実には多分ない「どぶさらえ」
巻きこまれ型シュールストーリーの「あぱぱ踊り」
「ライアー・ライアー」を思い出してしまう「本音街」
パニック系日常ストーリーの「ギャオスの話」
古代史を舞台に抱腹絶倒の「一言主の神」
決して放送できない“裏・サラリーマンNEO”の「自分の群像」
以上7作品、どれをとっても侮れない。

同世代としてもっとも強く感じるのは、
もっと頭をやらかくせんといけんのう。ってこと。
ときに呻吟しながらの自然体(勝手な想像だけど)。
こんな自由律の発想が、自然ににじみ出てくるように
鍛練しないといけないなぁと、
R.E.M.聴きながら思うのでありました。

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